青春編9「刺繡」 2022年07月03日 青春時代純子の気を引きたい。どうすればいいんだ?まだ、ピュアなあの頃の俺はそんな事を悩んでいた。当時俺は母親の買い物を手伝う事が多かった。年が離れた妹がまだ幼く家に置いて留守に出来ない為だ。今の時代のように、あたり前のように家に車など無く、逆に自家用車が ... もっと読む
青春編8「恋文」 2022年07月02日 青春時代それから何度か純子に売店に行ってもらった。 ただ、それ以上の進展も無く私は焦った。純子は単に俺に頼まれたから行ってあげた。そんな風であった。友達の彼女、恵美などは休み時間になると、時折彼の席に来て楽しそうに談笑している。少し顔を赤くして。また、授業 ... もっと読む
青春編7「所有権」 2022年07月01日 青春時代チャイムが鳴った。純子が 恵美に何か話掛けている。それを遠目で見ているだけで俺はドキドキしたものだ。何を話しているのだろう?2人の会話を盗み聞きたい衝動に駆られた。そうするうちに、恵美と純子が立ち上がり教室を出た。一緒にパンを買いに出たのだ。俺の為 ... もっと読む
青春編6「思い」 2022年06月30日 青春時代もしこの時純子が俺の申し入れを嘲笑って断っていたら、俺は相当落ち込んでいたに違い無い。今の 俺と違い、中学1年だった俺は、当たり前だが恋愛に対して免疫など皆無であったからだ。純子は俺を見ていた。俺の顔を。そして差しだしたその財布を。しばらく間があっ ... もっと読む
青春編5「行動」 2022年06月29日 青春時代自分にも彼女が欲しい。そんな気持ちが芽生えた俺はその気持ちを「行動」に移した。男が女を求めるのは生態系 で言うところの「本能」であろう。女に自分の子供を産ませ、子孫を残す。そうした事が繰り返される事で人類は滅ぶ事が無いのだから。13歳になると、そん ... もっと読む