青春時代
多分初恋というのは小学生の頃で
あったと思う。
近所の女の子と仲良くなっていく
うちに、男友達よりもその子と
ばかり遊ぶようになった。
女の子の名は千里と言った。
今こうしてその頃の記憶を辿って
みると子供心にその子の事が好き
だったのかも知れない。
なのでここではそれを「初恋」に
しておきたい。
しかし、中学に上がる頃にはお互い
を意識し始めたのか、会わなくなって
しまった。
思春期というやつだろう。
俺の家の近所には同級生の女の子が
多く住んでいた。
不思議と同い年が多い地域であったが
幼い頃はそんな事を一切気にも
しなかったし考えた事も無かった。
単なる偶然なのだろう。
皆小学生の頃は仲が良く一緒に遊んで
いたが、やはり中学生になってからは
近くで出会っても顔を合わせないように
したものだ。
今考えるととても不思議だと思う。
男と女を意識し始めたからであろう。
そして中学へ。
小学校とは違い広い地域から多くの
子供達が集まってきた。
今の時代のように少子化が叫ばれる
のとは真逆の世界で、俺の中学は
マンモス校とも呼ばれ1学年の
学級数は20クラス近くもあった。
小学校と中学では大きな違いがある。
それは大人への前進とでも言おうか
性への関心が高まり始める頃でも
あるからだ。
先輩格には中学3年生がいて、彼らは
俺からすればもう大人の仲間入りを
しているような存在であった。
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