青春時代

俺は机に顔を預け眠っていた。

その後フィリピーナやタイレディ
と付き合う事になるのだが
彼女達が犬のように長く寝る事を
何時も笑っている。

しかし、考えてみれば俺も寝ていた。
学生の頃物凄くだ。

授業中、あまりの眠さに一番前の
席で寝ていた事がある。

勿論先生に怒られるのだが、また寝て
怒られて、また寝て・・・。

そんな繰り返しに先生が根負けし
もう起こさなくなったぐらいだ。

とにかく四六時中眠かった。

昼休みは何時も静かな教室が好き
だった。

何故なら、友達がいない訳では
なかったが、俺は一人が好きで
あったし、静かな教室で寝た
かったからだ。

なので、一人の時間を好んだ。

もしかすると俺は基本根暗なの
かも知れない。

俺が寝ていると、肩を指先で
こずかれているように感じた。

何度かのその感触に俺は顔を上げた。

その時、突然俺の鼻に何とも言え
ない優しい香りがしたのだ。

これは若い女が発する匂いだと
後に知る事になる。

甘い・何とも説明のつかない、気持ち
を優しくしてくれる香りであった。

顔を上げた俺の視野に、徳子がいた。

「M君。」

目が合った彼女がそう言って、微笑
んでいた。

「う~ん?何?」

この時もっと気の利いた言葉が言え
なかったのか、今思い返すと自分を
殴ってやりたい。

彼女は勇気を出して俺に近づいて
くれたのだから。

「これ、読んで。」

徳子が小さな手紙を俺に差し出した。

紙はノートを切って使ったようで
あったのだが

それは折り紙のように綺麗に
折り込まれていて、単なるノートを
切り取っただけなのに、まるで
初めて見るような物に思えた。

そして手紙を差し出す彼女の手は
白く細く、とても綺麗であった事
を今でも覚えている。

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