覚醒タイランド
ポーと5日間過ごした。
最後の日まで彼女は本当にずっと
そばにいてくれた。
もう完全に「情」が移った。
タイレディが本当の恋人に思え
我を忘れてしまう男達が大勢いる
ように、俺もその1人になった。
日本に帰国するのが本当に嫌だった。
彼女と最後部屋でお別れするその時
俺は「Thank You」と言って1万バーツ
を彼女に手渡した。
友人のアドバイス通りにだ。
彼女がそれが少ないと文句を言えば
俺は更に上乗せしてあげるつもりで
いた。
俺自身がその金額は少ないと思って
いたからだ。ところがそうでは
無かったようだ。
「Up To You」
金額はあなたに任せると言って
きた時、この言葉に俺は驚いた。
彼女は俺を試したのか?
俺がケチくさい客かそれともこの先
自分の上客になり得るのかと・・・。
彼女はそれを黙って受け取った。
それも先に丁寧にワイをしてだ。
俺は感激した。
彼女は納得の金額だったようだが
俺にすればこんな金額で四六時中
付き合ってくれるのかと。
金で人の時間を買えるなど、人権問題
にも思えるが、それを相手も望んで
いるなら、いや仕事ならそれも有り
なのだろう。
時に、本当にタイの夜嬢は人権を侵害
されているような事を国連のような
所が声明を出しているようだが
では、実際彼女達からその仕事を
取り上げてしまえば、彼女達は一体
何をすればいいのだろう?
月に5000バーツのサラリーの仕事
でさえ彼女達は手に入れられないかも
知れないのに。
声高らかに彼女達を守れと言うなら
その後の彼女達の生活まで面倒を
見てあげなければいけないのでは
ないだろうか?
夜嬢という仕事を禁止すればそれで
済む話なのか?
国連の自己満足では?
生きていく為にやむにやまれず
夜嬢を選んだレディは大勢いる筈。
俺と5日間いるだけで1万バーツ
を手にし、その間欲しい物を買って
貰え、普段口に出来ない食事を食べる
事が出来る。
そして俺は支払った以上に楽しい
思いと幸せな時間を彼女に与えて
貰えた。
こんな事を言うと叱られるのだろうが
立派に需要と供給が成り立っていると
思える。
彼女達が売る物は自分自身、なので
仕入れはゼロで在庫も持たなくていい。
ただ、そんな事を思う俺は単なる
エゴイストなのか?
実際彼女達はどう思っているのだろう。
夜嬢という仕事にやり甲斐を感じて
いるレディはいるのだろうか?
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