livedoor Blog 恋愛  4位/45860


青春時代

ある日何だか毎日教室に来る陽子が
うざくなってきた。

これは現在も同じである。

一人の女に一気に惚れこんでしばらく
すると一気に飽きてくる。

何故だか分からない。

しかし、飽きて突き放すとまた
恋しくなる。

自分で嫌になる事が多々あるのだが
何故かこの病気は治らない。
いや治せない。

まるで子供のようだ。子供は新しい
おもちゃには直ぐに飛びつくのに
しばらくすると飽きて放置している。

しかし、片付けようとすると
再び取り返し遊びたがる。

まるでこの心理に近い。

この奇妙な飽き性の始まりが多分
この陽子からである。

陽子は毎日俺に手紙をくれたが
実は俺からは1度も渡していなかった。

そして、この時初めて陽子に手紙を
書いた。

その内容が「もう別れよう」の
一言だった。

初めて渡す手紙が別れようなんて
残酷だったと思う。

何て身勝手なんだと。

好きになって何一つ文句が無い状態の
2人だったのに、それが何となく
飽きて別れたいなど・・・。

いや、何一つ文句が無かったから
飽きてしまったのかも知れない。

しかし、これは今でもそうだ。

幸せが続くと何故か虚しくなってくる
逆に相手を何とか手に入れたくて
四苦八苦している時が1番楽しい。

いや、燃える。

自分の物にならない苛立ちやストレス
そしてそれが原因の喧嘩。

そんな時が実は1番充実していて
楽しかったりする。

どこでこんなにねじ曲がった性格に
なったのだろう。

原因は分からないがこの陽子がその
最初の相手だと思える。

手紙を渡してから
「今日は別々に帰ろう。」
そう言った。

彼女は俺にそんな事を言われ突然
とまどっていた。

ただ何かを感じとったのか、黙って
踵を返し教室を出ていった。

後で聞くと手紙を読んだらしく
自分の教室でずっと泣いていたらしい。

酷い事をした。

しかし思い出すと高校時代は
楽しかった。

放課後のクラブ活動で仲間達とギター
を懸命に練習した。そして毎日俺の
そばには陽子がいた。

ギターと陽子がまさに俺の青春の
2本柱だった。

しかし、そんな陽子に一方的に
別れの手紙を渡した俺。

俺はそう言えばこの歳になっても
1度もハッピーエンドが無かった事に
気づき愕然とする。

一生を共にしようと誓った
妻とさえ別れてしまっている。

俺にはハッピーエンドが存在しない。

一体俺はどこで人生を間違えて
しまったのだろう。

 恋愛カップルにクリックを!

  にほんブログ村 大人の生活ブログ タイナイトライフ情報(ノンアダルト)へ