livedoor Blog 恋愛 4位/45869

青春時代

彼女達は一旦、自分達の民宿に
戻ったようだった。

彼女達が帰った後、リンさんが
車で寝ていた俺を呼びに来た。

「おい、M、何しとーねん。」 

いや、何をしているのかと聞かれても
同じテントの中で自分以外が性の宴を
おっぱじめたら、居続ける事なんて
出来ないだろう。

そう思ったのだが、リンさんには文句
は言えない。

「声を聞いてたらムラムラして。」

そう言うと

「なんや、俺の後でやったらええがな。」

「俺の女・回したるやんけ。」

そう言ってギャハハと笑っていた。

本当にこの人は滅茶苦茶だ。
AVの世界じゃないのだから、俺の
後にやれなんて。

俺はそんな言葉にビックリマーク
だった。

自分の相手を回したるなど、大学生
だった俺の辞書には無い言葉だった。

その夜はテントで宴会の続きを男
だけで真夜中までやり寝た。

朝早く目が覚めたので、テントの
外に出ると朝焼けが綺麗だった。

上る朝日がキラキラと波に光輝き
空気が澄んでいて本当に気持ち
良かった。

再び寝ているとリンさんに起こされた。
朝飯の準備だ。

俺がこんなリンさんでも慕って
いた理由は、面倒見のよさだった。

後にリーマンになっても同じような
事をある上司から感じた。

それはいくら厳しい上司でも面倒見
の良い上司は部下達から慕われて
いた。

リンさんが「M、朝めしにするぞ。」

そう言って自ら飯盒(はんご)で
飯を炊き、鉄板で卵焼きを作り、のり
などを準備してくれていた。

お湯を沸かして味噌汁まで・・・。

ゴリラのようなリンさんだったが
マメだったし、この人になら付いて
いけると学生ながら感じた。

リンさんは何かやる時には何時も
率先して自分が先頭に立ちやって
くれたからだ。

俺は女の扱いだけでなく、リーダー
像というものも彼から学んだ。

アツシも起こされ皆で朝飯を食べる。
海沿いで食べる朝飯は何とも言えない
美味さだった。

「おう、美味いな!」

リンさんがそう言うと皆頷いた。
今でもこの時の朝飯が人生で1番
記憶に残っている。

「今日もあのメンタら来るからのう。」

メンタとは彼女達のことだ。関西では
このような俗的表現方法もある。

「M、お前女いらんけ?」

「俺の女、やってもええぞ」

リンさんが俺が一人なのを気にかけて
くれていた。やはりこの人は親分肌だ。

俺は海沿いのテント生活だけも十分
楽しかったので、特に女が欲しいとも
思わなかった。

「大丈夫です。」

そう言うと

「なんや、あかんたれやのう。」
※ダメな奴の事

そう言って笑っていた。

昼近くになると昨日の女の子達が
やって来た。

2人共ビキニ姿で可愛い。

女性の水着も流行が有り、ビキニが
流行る時とワンピースが流行る時が
ある期間を経て交互にやってくる。

流行とは面白い。
この頃は案外ビキニが多い時だった。

「こんにちは。」

彼女達が笑顔でやってきた。
やはり男所帯に若いレディが来てくれ
ると華が咲く。

俺達はしばらく海でビーチボールで
遊び、それから昼食のBBQに再び
取り掛かった。

女の子達も手伝ってくれる。

ビキニの女の子達と一緒にBBQ
なんて最高の気分だった。

自分にはお相手の彼女がいなかったが
リンさんやアツシのお陰でこのアウト
ドアが凄く楽しかった事を覚えている。

今、あの女の子達も、もう孫がいる
ようなシニアなのだと思うと
ある意味感慨深いものがある。

彼女達もあの時の事を思いだしたり
するのだろうかと・・・。


恋愛カップルにクリックを!

  にほんブログ村 大人の生活ブログ タイナイトライフ情報(ノンアダルト)へ