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青春時代

M君歓迎会をしてあげるから行こう!

そう言われたのは俺がいる店の裏の
ブースの女子社員達からだった。

不思議なのだが、俺の店の女子達と
裏の店の女子達は付き合いが薄かった。
いや、薄いというよりもプライベート
では一切交流が無かった。

もしかすると売り場の大きさでの
優劣等で女同士の何か目に見えない
壁があったのかも知れない。

なので表面上・仕事だけの付き合いで
一緒に飲みに行くのは裏のチームだけ。
このチームの分かれ方は俺に取って
不思議でもあり、面白かった。

メイン通路の裏の売り場にも
若い女性ばかりが働いていた。
折角のお誘いだったので、俺は
誘われるまま飲み会に行く事にした。

その日5人程の売り場社員と
共に俺は飲み会へと向かった。

彼女達はデパートに勤めている
だけあり、皆お色気ムンムンだ。
それに服装のセンスも良かった。

俺など金の無い大学生なので
完全に一人浮いていた。

一緒に歩いていると他の男達が
こちらを羨ましそうに見ていた。
不思議な組合わせに見えただろう。

本当にこの頃のデパ地下売り場の
女性は皆綺麗だったからだ。

一軒目は居酒屋だった。

俺はこんな風に大人の女性達に
囲まれるのが初めてだったので
舞い上がっていた。

皆よく飲んだ。そして当然こんな
女性達に囲まれ俺自身も楽しい
酒だった。

遊園地のバイトを終えてから
行くリンさんとの飲み会とは
180度違った。

その中でリーダー格の良江が
こう言った。

「M君、2次会行くよ!」

「2次会?」初めて聞く言葉だった。

「2次会ってなんだろう?」

会社勤めすると飲み会のはしごを
こんな風に呼ぶ事を初めて知った。

2次会は彼女達の行きつけのスナック
だった。俺が初めて行ったのがこの
スナックだ。

当時、大阪には物凄い数のスナックが
乱立していた。その中の1軒が彼女達の
行きつけだった。

この頃のスナックはカセットでカラオケを
歌っていた。歌詞カードを見ながらだ。
今やこのカラオケの素晴らしい進化は
言うまでも無い。

リーダー格の良江が歌いだした。

しかし歌い出したその途端。
その歌に驚いた!
彼女はめちゃくちゃ歌が上手かった。

当時岩崎宏美という大人気の歌手がいた。
彼女の歌を歌ったのだが、あまりの
上手さに聞き惚れてしまった。声も
そっくりだった。

それから乱痴気騒ぎで楽しんでいると
気づくともう真夜中過ぎだ。

しかしこのメンバー12時を超えても
帰ろうとしない、一体どうするんだ?

俺はデパ地下ガール達が時間も忘れて
楽しんでいる姿に俺自身も時間を忘れて
しまっていた。

当然俺はもう電車など無い。タクシー
などで帰宅すると物凄い料金になる。

ただ、女ばかりの飲み会は悪くは
無かったし、俺が学生だったので
俺の支払いは皆で出し合ってくれ
ていた。

1時amになると店のマスターが
歌い出した。

「メリジェーン」という曲だ。

この頃のスナックでは店の店主や
ママが閉店を知らせる意味で最後に
歌うのが慣習であった。

それがこの「メリジェーン」や
「そっとおやすみ」だった。

良江が言った「M君電車無いでしょ?」
当然だった。もう夜中の1時を
過ぎていた。

俺は「はい。」と返事すると
「みんなで泊まるからおいで。」

そう言われタクシーに乗り込み
ビジネスホテルに向かった。

どうやら彼女達は飲み会があると
最初から泊まる覚悟で遊ぶらしい。

ビジネスホテルに入ると、部屋に
案内された。俺は当然、別々の
部屋だと思っていた。

部屋に案内されると10畳ほどの
畳の間だった。

良江が言った。

「M君ここでみんなで寝るよ。」

俺はその言葉に驚いた!そして
直ぐに物凄く興奮した。

何故なら5人の女性達と雑魚寝を
するという意味だったからだ。

そして案の定、事が起きる・・・。


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