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覚醒タイランド

メニューが決まり俺達にドリンク
が運ばれてきた。

2人で軽く乾杯する。

彼女はずっと夜景を見ている。
俺はその彼女の横顔をずっと
見ていた。

俺の得意技はトークだ。
というか、俺にはそれしか無い。

黙っていても女は手に入らな
かった。

ただ、この時は敢えてその
トークは封印した。

それは彼女が夜景を楽しんで
くれていたからだ。俺はそんな
彼女を見ているだけでも十分
だった。

料理のステーキが運ばれてきた。

下見が大切なのが、まず料理の味。
そして量だ。

女性に大きなステーキがくると
え~こんなに食べられない。

せっかくの料理の第1印象がぶち
壊しになる。

ステーキハウスなどはよくグラム
数が書いてあるので、自分が頼んだ
グラム数を基準にオーダーしてやる。

女性に適量になるように・・・。
少なく感じているようならデザート
でカバーしてやる。

満腹でも女はデザートが好きで
平気で平らげるからだ。

香ばしい焼き上げたステーキの
匂いが香る。

服にしずくが飛ばないように紙
エプロンが用意されていた。

俺はすかさず立ち上がり彼女の
後ろに立ち、エプロンの紐を結ん
でやる。

彼女の髪から凄くいい香りがする。

「ありがとう。」

彼女が嬉しそうにお礼を言った。
その笑顔に俺は満足する。

取り得が無い俺はとにかく女性が
喜んでくれるであろう事を常に考え
先回りしながら傍にいる。

それがハンターの仕事だからだ。
気遣いこそが俺の罠なのだから。

その後俺はレディスのアパレルに
就職するのだが、このナンパ攻略方
が接客に活かされ、意外な所で役に
立った。

若い女性の接客は、この女を落とす
攻略方が意外にも役立った。そして
俺は全国でトップクラスの売り上げ
をあげる事が出来た。

食事は少しの会話だけで進んでいっ
たが、好感触だった。

夜景が俺を大きくサポートしてくれ
たからだ。

「この店どう?」

答えは分かっているのに聞いてみる。

「うん、凄く素敵。また来たい。」

「何時でも言うてや、俺が連れて
 来てあげるから。」

食事を終え、彼女を見ているとまだ
余韻に浸っているようだった。

「どう、この近くに素敵なバーが
 あるんやけど、行ってみない?」

これは俺の中で「信頼の2次会」と
呼んでいる。

それは、この人が行く店は私を喜ば
せてくれるとインプットした後に
追加提案するからだ。

なので、このレストランの次の
店ってどんな所だろ?

そう興味を持ってもらえると
2次会に付いて来る可能性がグン
と上がる。

「何時も行くバーなんやけどめっ
 ちゃお洒落なんやわ。」

まだ、1度しか行ってないのだが
常連のような口ぶりで誘う。

「うん、行ってみたい。」

秀美のこの言葉に俺は心の中で
ガッツポーズをしながらレジへと
向かった。

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