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覚醒タイランド


バービアではオープン前にミーテイング
がありレディ達にハッパを掛けていたり
する。

当然だろう。営利目的なのだから。

その日彼女達の店のミーテイングの
様子を外から眺めていた。

体を資本にする彼女達は自分をPBして
もらえる事が一番稼げる。

なので、こちらに対し物凄いピンク
な接客を仕掛けるレディも多い。

確かにピンク接客で思わずGo Upした
事もある。

その気が無くても、その気にさせろ!
店のオーナーはそう怒鳴っているのか
かなりエキサイトしていた。

オーナーはファランでその横でタイ
レディのママさんらしき人が通訳して
いた。

売上がよろしく無いのだろうか?
オーナーは物凄い剣幕だった。

そんなシーンを見ていて、俺は
「よし、今日は奮発してやろう。」
そんな馬鹿な事を考えた。

それは彼女の売上の為でも有り
俺自身が彼女に気に入られたい
為でもあった。

こんな時に金を使ってあげると
喜ばれるぞと。

何とも救いようのない馬鹿だ。
この俺は・・・。

彼女がミーテイング中に俺が外で
待っている事に気づく。

そしてニッコリと微笑んでくれた。
それが俺に対しての好意の表れだと
勘違いする。

ようやくミーテイングが終わり
俺は勇んで店の中に入った。

多分ソイ6の全店で1番の客だろう。
今思い出すとあまりにも自分が
馬鹿過ぎて笑えてしまう。

オープン前から待っているような
客はソイ6を見回しても誰もいない。

ただ、これは今だからそう思えるので
夜嬢にのめり込み出すと周りが見え
なくなり冷静な判断が出来なくなる。

よく夜嬢に湯水のように金をつぎ込む
タイプがいるが、俺はその気持ちが
大いに理解出来る。

それは相手の気持ちを常にこちらに
向けさせておきたいのだ。

夜嬢は毎日、男達と触れ合うのが
仕事だ。だからその不安をぬぐう為
お金というツールで常に自分を1番
に見て欲しいという欲求が生まれる。

これが夜嬢にのめり込む大きな
要因である。

朝一番で訪れた俺に当然だがヘムは
喜んでくれる。売上が確定するからだ。

少し話が逸れるが、彼女と話している
とこんな事を教えてくれた。それは
バービアでもPBの客を選ぶという事
だった。

誰にでもPBされればお金が入ると
と思っていたのは俺の認識不足で
彼女達も客は選ぶと言った。

嫌な客には生理だとか言って。

そして絶対にPBを断る筆頭が
インド人だと言った。俺はその時
その意味がよく分からなかったが

パタヤに長くいると彼らが夜嬢に
物凄く嫌われている事を知る。

ゴーゴーではまず彼らは出禁だ。
(当時)
ただ、これを最初知った時は驚いた!
まさに人種差別ではないかと。

仮に入店出来てもPBは出来ない。
いや、レディ達に拒否される。

しかしそれだけ嫌われるには何か
理由がある筈だ。よほど悪さを
していたのかも知れない。

以前、ゴーゴーの忍者にインド人が
入店して来た事があった。その時
レディ達が露骨に嫌な顔をしたのが
印象的だった。

俺は日本人に生まれて良かったと
思える。どこでもウエルカムだから。

ありがとう日本人の先輩達!
行儀が良くそして金払いが良かった
のだろう。

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