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青春時代
「M、頼みがあるねん。」
静江の来店が始まった3カ月目の
ある日彼が悲壮な顔をしてこう
言った。
「どうした?」
そう聞くと彼が
「7時半前になったら隠れて
いいか?」
そう頼んできた。ただ、俺は
その意味が直ぐに分かった。
静江から身を隠す為だ。
「あいつ、ほんまにヤバイわ。」
そういうヒデキに
「せやな、あいつマジ怖いな。」
俺も静江を見ていて怖くなって
きた。彼女は毎日笑いながら
閉店30分前店にやって来る。
ヒデキに誘って欲しいが為に。
俺はヒデキが気の毒だった。
ヒデキはただ彼女が可哀想で
同情しただけなのに、それを
勘違いし彼を追いかけ始めた。
「分かった。」
俺はヒデキを匿う事にした。
俺達のバイト先の茶店は在庫
等を置く為天井裏に倉庫が
あった。
ヒデキは7時半になる前
そこに隠れた。彼の荷物事。
夜はもう暇なので後片付け
だけだ。それだけなら俺一人
でも何とか出来た。
その日初めてヒデキを匿う
戦法を取る。何時ものように
彼女が7時半に来た。
静江はフロアーと厨房を見渡し
「あれ?M君、ヒデキは?」
そう聞いてきた。
「あーあいつ、店が暇だから
上がったわ。」
俺がそう言うと
「ほんと?」
案の定疑ってきた。
「なんでや?ほんとやで。」
俺はヒデキの為にとぼけてやった。
「厨房見ていい?」
俺は彼女の言葉に驚いた!
静江はヒデキが厨房に隠れている
かもと疑ってきたのだ。
俺は彼女が心底気持ち悪くなって
きた。こいつストーカーだと。
「ええよ。」
俺がそう言うと静江は本当に
厨房の扉を開け中を見回し
俺達が荷物を置く場所も彼の荷物
が無いか探していた。
荷物ごと隠れて正解だった。
俺はこの女からヒデキを助けて
やろうそう思いこう言った。
「店長から夜は暇やから、俺一人
で店番やってくれと言われたん
やわ。」
そう言うと静江は俺をじっと
見ていた。
その目は美人の彼女に似つかわ
しくない蛇女のように恐ろしい
目だった。
流石に天井裏の倉庫に気づか
ないようでその日は8時に
なると帰って行った。
ところが、彼女は次の日も
次の日も来た。俺はその度
同じ事を彼女に言った。
するとある日ヒデキが俺にこう
言ってきた。
「M、静江はお前が好きになった
みたいやぞ。」
俺は青ざめた・・・。
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「M、頼みがあるねん。」
静江の来店が始まった3カ月目の
ある日彼が悲壮な顔をしてこう
言った。
「どうした?」
そう聞くと彼が
「7時半前になったら隠れて
いいか?」
そう頼んできた。ただ、俺は
その意味が直ぐに分かった。
静江から身を隠す為だ。
「あいつ、ほんまにヤバイわ。」
そういうヒデキに
「せやな、あいつマジ怖いな。」
俺も静江を見ていて怖くなって
きた。彼女は毎日笑いながら
閉店30分前店にやって来る。
ヒデキに誘って欲しいが為に。
俺はヒデキが気の毒だった。
ヒデキはただ彼女が可哀想で
同情しただけなのに、それを
勘違いし彼を追いかけ始めた。
「分かった。」
俺はヒデキを匿う事にした。
俺達のバイト先の茶店は在庫
等を置く為天井裏に倉庫が
あった。
ヒデキは7時半になる前
そこに隠れた。彼の荷物事。
夜はもう暇なので後片付け
だけだ。それだけなら俺一人
でも何とか出来た。
その日初めてヒデキを匿う
戦法を取る。何時ものように
彼女が7時半に来た。
静江はフロアーと厨房を見渡し
「あれ?M君、ヒデキは?」
そう聞いてきた。
「あーあいつ、店が暇だから
上がったわ。」
俺がそう言うと
「ほんと?」
案の定疑ってきた。
「なんでや?ほんとやで。」
俺はヒデキの為にとぼけてやった。
「厨房見ていい?」
俺は彼女の言葉に驚いた!
静江はヒデキが厨房に隠れている
かもと疑ってきたのだ。
俺は彼女が心底気持ち悪くなって
きた。こいつストーカーだと。
「ええよ。」
俺がそう言うと静江は本当に
厨房の扉を開け中を見回し
俺達が荷物を置く場所も彼の荷物
が無いか探していた。
荷物ごと隠れて正解だった。
俺はこの女からヒデキを助けて
やろうそう思いこう言った。
「店長から夜は暇やから、俺一人
で店番やってくれと言われたん
やわ。」
そう言うと静江は俺をじっと
見ていた。
その目は美人の彼女に似つかわ
しくない蛇女のように恐ろしい
目だった。
流石に天井裏の倉庫に気づか
ないようでその日は8時に
なると帰って行った。
ところが、彼女は次の日も
次の日も来た。俺はその度
同じ事を彼女に言った。
するとある日ヒデキが俺にこう
言ってきた。
「M、静江はお前が好きになった
みたいやぞ。」
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