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青春編154
「お嬢様とのスタート」


和美は何とも言えないピュアな
雰囲気を持っていた。

これがお金に不自由無く育った
お嬢様という人種なのだろう。

俺が出会った女にはいなかった
タイプだ。

年上の美佳も金持ちのようだったが
どこか毛色が違った。

多分家庭環境?

親が凄く子供に対して躾が良かった
のだろう。

俺はこのお嬢様という出会った事が
無いタイプの和美に興味深々だった。

段々と慣れて来たある日、俺は思い
切って和美を誘った。

例のケーキ店にだ。

ケーキの店は誘っても警戒されにくい。
更に断られもそんなに後も引かない。

先ずは飲みに行こうでは無く、俺は
慎重を期する場合はこのケーキ店で
誘う事にしていた。

すると案の定彼女は乗ってきた。

「えー嬉しい!ケーキ大好き!」と。

女を誘う時にはその魂胆が見抜かれ
無いようにするのが大切だ。

なので、具体的なケーキとかフレンチ
やイタリアンなどレディが好きそうな
名前を挙げて誘うようにした。

飲みに行こうよりもOKの確立がグン
と上がる。

彼女の喜ぶ笑顔は本当に可愛かった。
俺はもうそんな和美に一発で惚れた。

その日は土曜日。俺は次の日曜日に
約束する事が出来た。

約束の日仕事が終わり、一緒にデパ
地下を出る前、彼女は着替えに行った。

店では女性アルバイトは白い
ブラウスに紺か黒のスカートを指定
されていたからだ。

出口で待っていると和美が出て来た。

俺は彼女の姿に思わず目を見張った。
何故なら彼女は真っ赤なOP着ていた
からだ。先ほどまでの制服と対象的
な鮮やかな色だった。

物凄く上品な・・・。
多分クオリティがいいのだろう。

まさにお嬢様だ。
同じバイトで無ければ近寄りがたい
雰囲気だった。

ただ、彼女は全く気取っていない。
そこに俺は大きな魅力を感じた。

しかし彼女のような女性には
バイトで出会えていなければ一生
会える事など無かったのではないか。

そう思える。

有名お嬢様大学には、やはりおぼっ
ちゃま大学の学生達が、学生には
似つかわしくない車で、合コンなど
を誘いに行っていたからだ。

俺の家にはとてもそんな財力は
無かった。車どころかバラックの
ような家だった。

自分が彼女と同じ土俵に上がれる
チャンスは永久に無かっただろう。

幸運のデパ地下バイトに感謝した。

彼女とケーキ店に向かって歩く。
彼女のセミロングの髪からとても
良い香りがしてきた。

俺は人生の中で嫁を覗いてはこの
和美と1番長く付き合った。

今でも彼女が何故俺のように金の
無い男を好きになってくれたのか
分からない。

学生の頃は何も考える事無く彼女が
好きだったが、年齢を重ねるごとに
悲しいかな俺は彼女に引け目を感じ
始める。

格差社会。
それは今に始まった事では無い。

俺自身40年以上前に経験済みだ。

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