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タイ編148
「仕組まれた出会い」
ショウダがここの料理はとても
旨くてよく来ていると言った。
そしておすすめを2~3教えてくれ
是非それを食べてみて欲しいと言う。
なのでそうする事にした。
海外で人の良さそうな人間に声を
掛けられると、つい気を許してしまう。
この時もショウダに声を掛けられ
俺は彼の話に答えてしまった。
彼が色々と質問してきたので、俺も
一人で食事をするよりも楽しいかと
思いショウダと会話を楽しんだ。
彼は駐在員で工場管理の仕事をして
いると言った。後から考えると
そこで名刺でももらえばその話も
本当だと思うが、そんな事は口から
出まかせでいくらでも言える。
今なら俺でもそんな嘘でヨチヨチ
タイ観光客なら騙す事が出来る。
駐在員と言われ更にショウダを信用
する俺。海外に来る人間の心理を
巧に突いた彼であった。
タイ語が話せ、駐在員だと言われると
タイを少しだけしか知らないこちらは
飲まれ、直ぐに信用してしまう。
これには気を付けなければいけない。
相手の素性が本当に分かるまでは
警戒心を解いてはいけない。
しばらくすると料理が運ばれてきて
食べてみると確かにとても旨かった。
どれも量的には抑えられているのだが
質の高い味だ。そんな事もありショウダ
を一気に信用してしまった。
彼がここのシェフは自分の友人だと
言い、紹介してあげると言ってくれた。
俺はこの頃少しづつタイへの移住を
考えていた。なのでタイに住んでいる
人間と知り合いになれる事は心強い
そう思い紹介してもらう事にした。
彼がスタッフにシェフを呼んで来て
欲しいと言うと、奥からシェフと呼ば
れる男が出て来た。
物凄く恰幅が良く、坊主頭で髭を生や
したレスラーのような男だった。
見た目は完全に強面の顔である。
彼は以前日本でレストラン経営をして
いてタイに憧れ移住して来たと話した。
しかしその話は半分は本当で、半分は
嘘であった。
後に知るのだがレストラン経営は本当で
あったが、経営が悪化して店が潰れ
債権者から逃れる為にタイに来ていた。
ショウダからそんな話をここだけの
話だと聞かされたのだが、実は更に
もっと驚くべき事実が隠されていた。
ただ、そのシェフの腕は確かだった。
実際の食事はとても旨かったからだ。
シェフはオノイ(仮名)と名乗った。
彼は雇われだったが、実質この店の
経営を任されていると言った。
レストランのシェフが恰幅が良いと
何故かその腕も良いように思えるのは
不思議だ。
例えばとんかつ屋のコックがガリガリ
よりも丸丸と太っている店の方が
味が旨そうに思える。
この全てのシチュエーションが揃って
いた事で、俺はこの日だけでショウダ
とオノイと一気に仲良くなってしまった。
しかし全ては仕組まれていたのだ。
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「仕組まれた出会い」
ショウダがここの料理はとても
旨くてよく来ていると言った。
そしておすすめを2~3教えてくれ
是非それを食べてみて欲しいと言う。
なのでそうする事にした。
海外で人の良さそうな人間に声を
掛けられると、つい気を許してしまう。
この時もショウダに声を掛けられ
俺は彼の話に答えてしまった。
彼が色々と質問してきたので、俺も
一人で食事をするよりも楽しいかと
思いショウダと会話を楽しんだ。
彼は駐在員で工場管理の仕事をして
いると言った。後から考えると
そこで名刺でももらえばその話も
本当だと思うが、そんな事は口から
出まかせでいくらでも言える。
今なら俺でもそんな嘘でヨチヨチ
タイ観光客なら騙す事が出来る。
駐在員と言われ更にショウダを信用
する俺。海外に来る人間の心理を
巧に突いた彼であった。
タイ語が話せ、駐在員だと言われると
タイを少しだけしか知らないこちらは
飲まれ、直ぐに信用してしまう。
これには気を付けなければいけない。
相手の素性が本当に分かるまでは
警戒心を解いてはいけない。
しばらくすると料理が運ばれてきて
食べてみると確かにとても旨かった。
どれも量的には抑えられているのだが
質の高い味だ。そんな事もありショウダ
を一気に信用してしまった。
彼がここのシェフは自分の友人だと
言い、紹介してあげると言ってくれた。
俺はこの頃少しづつタイへの移住を
考えていた。なのでタイに住んでいる
人間と知り合いになれる事は心強い
そう思い紹介してもらう事にした。
彼がスタッフにシェフを呼んで来て
欲しいと言うと、奥からシェフと呼ば
れる男が出て来た。
物凄く恰幅が良く、坊主頭で髭を生や
したレスラーのような男だった。
見た目は完全に強面の顔である。
彼は以前日本でレストラン経営をして
いてタイに憧れ移住して来たと話した。
しかしその話は半分は本当で、半分は
嘘であった。
後に知るのだがレストラン経営は本当で
あったが、経営が悪化して店が潰れ
債権者から逃れる為にタイに来ていた。
ショウダからそんな話をここだけの
話だと聞かされたのだが、実は更に
もっと驚くべき事実が隠されていた。
ただ、そのシェフの腕は確かだった。
実際の食事はとても旨かったからだ。
シェフはオノイ(仮名)と名乗った。
彼は雇われだったが、実質この店の
経営を任されていると言った。
レストランのシェフが恰幅が良いと
何故かその腕も良いように思えるのは
不思議だ。
例えばとんかつ屋のコックがガリガリ
よりも丸丸と太っている店の方が
味が旨そうに思える。
この全てのシチュエーションが揃って
いた事で、俺はこの日だけでショウダ
とオノイと一気に仲良くなってしまった。
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