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タイ編165
「キック・バック」


とりあえずビールを頼んだ。
勿論生ビールなどのサーバーも
店内には無い。

なので缶ビールだ。

それと選ぶ事の出来ないメニュー
からチャーハンと野菜炒めを頼んだ。

確かに廃棄食材を利用するには
この2つのメニューはもってこいだ。

中に入れる具はなんでもいい。
細かく切って混ぜて炒めるだけなの
で客は気にしない。

味を少し濃くすれば多少傷んでいる
食材もごまかせる。

ある意味よく考えたものだと感心は
させられたが、それも客が来ればの
話だった。

この時のタニヤ嬢には悪い事をした。
こんなローカルエリアまで連れて
来て、こんな粗末な食事なんて・・・。

俺もまさかここまで酷いと思って
いなかった。

ショウダは最初にこそ挨拶に来たが
外でずっとビール配りをやっていた。

ただ、ビールを受け取るだけで
通行人は誰も店に入って来ない。

いや、もっと正確に言うと店の前に
そもそも人が歩いていない。

しかしこんな粗末な店に150万
だと?それにショウダの話を聞いて
いるとオノイは一切金を出して
いないではないか。

俺はこの時、オノイの絵図が完全に
読めた。それは業者を使ったキック
バックだ。

これは出店などでよくある話で
例えば大手などの出店には大きな金
が動く。そこで内装業者などはその
出店の仕事が欲しい。

その為、出店の決定権のある人間に
受注の見返りとして金品をキック
バックするのだ。

オノイはこの仕組みを利用し業者と
組んだに違いない。

ショウダは出店の事など分からない。

それは彼の畑違いだからだ。なので
内装業者が出す見積もりを全て鵜呑
みにしたのだろう。

実際、後に彼が目が覚めて俺に色々
な事をカミングアウトするのだが
やはり、出店の際の見積もりを
オノイに任せきりにしていた。


何事もそうだが、相場というものが
分からないなら勉強してから手を
出すべきである。

そしてこの後、更に驚くべき出店の
話が出る!もうショウダは尋常じゃ
では無かった。

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