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全てが手に入るお嬢様の和美。
しかし、一つだけ彼女が手に入れる
事が出来ない物があった。

それは人の「心」だった。

彼女にとってそれは初めての経験
であったようだ。

俺は遊びのつもりで、和美の身体
だけが目当てだった。

免疫の無い彼女は、女に対し
鍛え抜かれていた俺の甘い言葉に
騙されてしまった。

無垢な彼女はこんな低俗な俺の
言葉が逆に心に刺さったようだ。

俺もまさかこんなセレブな和美が
俺を本気で好きになるとは思って
なかった。

何故なら、所詮は俺など薄っぺらい
男だったからだ。

そんな男など口だけだと通常なら
直ぐに見抜かれてしまう。

それに俺は恋愛など、ちんたら
する気など無かった。やって飽き
たら次のターゲットを探すような
クズのような考え方をこの頃して
いたからだ。

それは目に見えない資本主義と
いう社会に対しての復讐でも
あったのかも知れない。

女を資本主義の相手に見立て
俺は彼女達を持て遊ぶ事で
自分の憂さを晴らしていた。

今、思い返すと何て最低な男なんだ。
しかし、若い頃の自分にはそれしか
無かった。

自分の身体の中に溜まる説明の
つかない鬱憤を何かで晴らさ
なければ俺は人の道から外れて
しまっていたかも知れない。

そんな俺にお嬢様の和美が惚れた。

本当にこの頃人気だった「愛と誠」
のようだった。

お嬢様には何か自分の回りには
無かった危険な俺のニオイに惹かれ
たのかも知れなかったからだ。

幼い頃から恵まれていた和美。
幼い頃から劣等感の塊だった俺。

この対局の人生がある日重なった。

しかし、まだこの時点でも俺は和美
を単なる性処理の対象にしか考えて
無かった。

和美が俺に再開して喜んでいたにも
関わらず。

2人で入った茶店で俺達は向かい
合っていた。そこで俺はこんな意地悪
な言い方をしてやった。

「和美、久々に次は食事に行こうか?」

すると和美は嬉しそうに俺を見た。
また、俺とデート出来る喜びに。

しかし俺は面倒だったので、こう
言ってやった。

「でもな、俺はお前と泊りやないと
 行く気無いで・・・。」と。

和美は俺を黙って少し見ていたが
こう答えた。それは

「泊まってもいいよ。」と。

その言葉に逆に俺が驚いた。

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