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青春編165
「素晴らしき母の愛」


俺は彼女がどのように親に言って
出て来たのか物凄く興味をそそ
られた。

若い娘の外泊などご法度の時代だ。
ましてや和美はお嬢様だ。

いくら彼女が覚悟したからと言っても
親が許さないだろうと思ったからだ。

「今日の事、どうやってOKして
 もらったんや?」

俺は彼女に尋ねた。
すると驚きの答えが返ってきた。

「お母さん、知ってんねん。」

俺はその言葉に一瞬言葉を失った。
そして

「うっそー!まじかー!」と。

「うん、バレたんやわ。」

「お母さんに嘘つかれへんかった。」

彼女と母親の会話はこのようなもの
だったらしい。

和美は通常彼女達が使うような嘘を
付いた。それは友達の家に泊まりに
行くという言い訳だ。

ただ、さすが母親だった。直ぐに
そんな嘘を見抜いた。

そしていきなり「和美、好きな人が
出来たんか?」と聞いてきた。

彼女はその母親の言葉に驚いた
らしい。そしてどう答えようか
迷ったが、この母親に嘘は付け
ないと思い

「うん。おるねん。」と。

母親は和美が全く食事を取らず
どんどん痩せていく姿を
「恋わずらい」だと見抜いていた。

そして心配していた。

そこは女同士。痛い程娘の気持ち
が分かったのだろう。

そして少し元気になった彼女が
いきなり、友達の家に外泊したいと
言って来たのでピンときたようだ。

さすが、母親だった。
そして母はこんな事を言ったそうだ。

「和美、その人でええんか?」

これは物凄く意味深な言葉だ。
初めての相手に後悔は無いのかと
聞いてきた。

「うん、大好きやねん。」

「そうか、それやったら後悔したら
 あかんで。それとあんたが選んだ
 人やったらお母さんは何も言わへん。」

「お父さんにはうまく言っといたる
 さかい。」

何と言う親子関係なんだ!

この家庭は単なる金持ちの家庭では
無かった。この母親の話を聞いて俺は
彼女がどうしてこんなにもピュアに
育ったのかよく分かった。

素晴らしい母親だった。
和美の母は限りない愛で自分の娘を
見守っていた。

俺は自分がよこしまな気持ちで和美を
抱こうとしている事が間違っている
のではないか?

彼女の話を聞いて俺の心の中で
徐々に違う気持ちが沸いてきた。

彼女とは真剣な気持ちで付き合う
必要があるのではないかと・・・。

そしてその夜和美の涙を見た俺は
俺の中で何かが大きく変わった。

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