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青春編169
「倉敷旅行」


和美といると俺は自分の生まれた
環境がどんどん嫌になってきた。
金に苦労する環境が・・・。

彼女は俺に嫌味を言ってるつもり
は無い。それは彼女の口調や表情
から分かった。

単に彼女自身のライフスタイルを
話しているだけなのだ。

その時も和美と倉敷という場所に
旅行に行った。倉敷の街は素晴ら
しい街だった。

赤レンガ倉庫。元、紡績工場ような
場所をホテルに改装した倉敷アイビー
スクエアーに宿泊した事や

街中を流れる川のせせらぎなどを
今でも覚えている。

倉敷がある岡山県は、確か桃太郎の
生まれた地だ。2人でその記念の地
も行った。

凄く楽しかった。

しかし、和美の言った一言で俺の
楽しさはぶち壊された。

それは少し街中から外れた場所を
彼女と歩いていた時の事。

彼女は疲れていた。観光スポットを
渡り歩く為、かなり2人で歩いた
からだ。

俺は彼女を気遣い「大丈夫?」
そう聞くと足が痛いと言う。

女は旅行で歩く時もスニーカーで
無く、かかとのあるサンダルを履いて
くる。

当然足が疲れるのが分かっていても
自分の姿勢が綺麗に見えるヒールや
サンダルを履く。

それ自体、間違っているのだが
それが女のポリシーであり見栄だ。

その時彼女が言った。
「タクシーなら楽なのに・・・。」

これは観光地でよくあるタクシーの
チャーターの事を言っていた。

しかし、俺は2人分の旅行代金を
捻出するだけでもかなり頑張った
ので、その他の費用は極力抑えた
かった。

この時も必死でバイトして金を
貯めたのだ。

当時のタクシー観光は1万ぐらい
したと思う。今の時代の感覚なら
倍の2万ぐらいの感覚だろうか?

和美はお嬢様だ。そんなに歩き回る
事に慣れていない。

家には車が2台もあるのだ。

昭和50年代にマイカーがある家
などまだ珍しかったのに。

足が痛く疲れた和美は何気なく
何時もの自分のライフスタイルを
言っただけなのだろう。

しかし俺は和美のこの何気ない
一言でまたもや気分が鬱になり
全てがぶち壊された。

俺が多く歩かせた事を暗に責めて
いるように聞こえたのだ。


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